私の父もそろそろ還暦を迎え、孫がいるからというだけではなく、見た目もそろそろおじいちゃんになります。
すると、気になってくるのは後々訪れるであろう「介護」のことです。
日本実業出版社様より「ムリなくできる親の介護」という本をいただきまして、私なりの感想をまとめてみたいと思います。
この一冊を読んでみて「介護が始まる前にこういうことを聞いておこう」と、なんとなく介護の準備についてイメージが湧きました。
それと同時に、「自分がおじいちゃんになったらこういうことは子どもに伝えよう」と自分が介護を受ける側になる時に気をつけたいことについてもイメージできた気がします。
これから介護をする側の人にも、これから介護をされるであろう人にも参考になる本だと思います。
目次
介護を始めるにあたり知っておきたいこと
近くの「地域包括センター」を探す
介護で困ったとき、介護される家族が住んでいる地域の「地域包括支援センター」(略して「包括」)にまずは相談します。
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「地域包括センター」は中学校の学区単位に1つあるそうなので、まずは近くの「地域包括センター」を探しておきましょう。
この「包括」を知らない人も多いそうで、何年も孤独に介護をしてようやく包括にたどり着いた人もいるそうです。
1人で抱え込むことが無いように、相談できる場所を事前に調べてみないと…
また、「介護カフェ」「認知症カフェ」というものもしっておくと、介護経験者や介護職の方と話ができてその地域独特の情報などを聞けるかもしれません。
ちなみに私の家の近くにも1件介護カフェがあります。
どういう最期を迎えたいか聞いておく
後述するお金の心配にも関連しますが、なかなか聞きづらい話ですが本人にどのような最期を迎えたいか聞いておくことも大事だと思いました。
最期は自宅で迎えたいのか、いざというときは延命処置はどうするか…など、聞ける時に聞いてお医者さんと共有しておきたいですね。
医者との相性が悪ければ本人・家族の意向をくんでくれないこともありますし、逆に、医者が「これ以上処置をしても本人が苦しむだけですよ」と諭しても「いや、まだ良くなるはずだ。あの医者は何もしてくれない」となってしまう家族もいるようです。
介護職の私の妻からそのような話を時々耳にします。
お金の心配
成年後見人制度と家族信託
介護が始まればどうしても介護にかかるお金が増えるし、仕事ができる時間が減り収入が減るかもしれません。
介護を受ける本人のお金を介護の費用に充てたい…
ですが、家族が認知症になり、正常な判断ができないと判断されると、銀行に行っても本人の口座からはお金が下ろせなくなります。
そういった時に「成年後見人制度」を利用し「成年後見人」をたてる必要があそうですが、最近は弁護士や行政書士などの士業の方が選任されることが多く、介護が続く限りは選任された専門職の方に報酬を払い続ける必要があります。
責任ある仕事だと思うので、報酬が高いというわけではないと思いますが、支出が減らせるのであれば減らしておきたいところです…
そういった心配の対策として「家族信託」というものがあるそうです。
介護が始まる前、家族の判断能力があるうちに契約を結ぶ必要があるので、早めに調べておきたいと思います。
「葬儀屋は生きている間に決めておく」
私の妻の祖父が亡くなったとき、亡くなった日から通夜・葬儀が終わるまで近くでその流れを見ていましたが、とてもバタバタしていました…
そのバタバタの中、気持ちの整理がつかないうちに葬儀の内容などを葬儀屋さんと決める必要があります。
葬儀屋さんも商売なので様々なオプションを提案してくるようで、向こうのペースに巻き込まれると想像以上に葬儀費用がかかる原因に…
なので葬儀屋さんは生きているうちに決めておいたほうがいいと紹介されています。
本人が質素な葬儀が良いと言えば不要なオプションは付けず、派手な葬儀がいいと言われたら……本人にしっかりお金を作っておいてもらいましょう…
介護する側・される側になるために、準備しておくことが見えてきた
突然訪れるかもしれない「介護」に向けて知っておきたいこと、準備しておきたいお金、本人に確認しておきたいこと…
何も知らずに突然介護に突入するときっと大変だと思いますが、事前に準備しておければその大変さを和らげることができると思います。
私は今30歳なので、実際に介護を受ける側になるころにはいろいろな制度や社会の仕組みが変わっているかもしれませんが、自分の介護をしてくれる人に伝えたいことをまとめておけるようにしたいですね。
ではまた。